《この記事を読むメリット》
入学試験科目に英語が設けられている大学院入試を志望している受験生が、改めて英語の重要性を認識できる。

大学院入試にもいろいろありますが、概ね受験科目は《英語》と《専門科目》の2種類に分かれているのが通常です。
大学受験のみならず、大学院受験に於いても《英語》の重要性は変わらないどころか……実はより増します!
《英語》が出来ないと、大学院受験はほぼ確実に不合格
これは間違いなく、事実であり揺るぎない真実
学生時代にとある准教授から伺いましたが、大学院入試の《専門科目》の答案は、下手したら採点されていない可能性もあり、ほぼ90%《英語》の成績で合否を決めている、と仰られていました。
理由は主に以下です。
(1)大学院入学後に、ゼミor研究室で1年の前期では洋書論文の輪読(※論文をページごとに担当者を分けて、発表する事。)があるため、質の高い発表が出来る英語力を有した学生が欲しいから。
(2)世界中の質の高い研究成果は英語で発表されており(※主にアメリカの研究がスタンダードです。)、良質な濃い研究者の卵を輩出するために、学生には外国の論文が淀みなく読み下せる英語力が必要だから。(※英語力が強ければ強いほど、一気に世界中の研究成果を読み下せる可能性が広まる!)
(3)ゼミの指導教授の研究指導方針によっては、英語で修士論文を書く事を求めた場合に、学生に即座に対応出来て欲しいから。
(4)研究発表大会の際に、留学生たちと丁々発止の議論を交わすうえで英語力は絶対に必要になるから(※ただこれは、英語力の中でも英会話力に当たるので“出来れば”の領域に当ります。)
主に以上が理由です。
ここで英語力には主に、“読む”・“書く”・“聴く”・“話す”の4つがありますが、このうち入学試験で一番大事なのは“読む”・“書く”の2種類です。
Ⅰ・大学院入試の《英語》でも、大学の偏差値のランクは確実に存在する。
ここまではっきり申し上げるのは正直気が引けますが、これが真実です。
偏差値なんて、正直どうでも良い事なのですが、一般的なイメージで難関大学と思われている大学院入試の英語はやはりメチャクチャ難しいです。
例えば、早稲田大学大学院商学研究科の入学試験の《英語》の難しさは異常です(笑)。
英語論文が長文で3題出題されるのですが、その量も多く、問題文も英語で書かれていて、もちろん専門分野の論文が出題されており、スパパパパと読めたうえで、英語で解答をしなければいけません。2時間で♪♪。その位のレベルです。
反対に、一般的に学部偏差値50付近(※またはそれ以下)の大学の大学院の《英語》の試験問題は難関大学のそれに比べるとやはり解きやすく読みやすいです。前に我が故郷の福〇大学大学院商学研究科の入学試験を見ましたが、早稲田とは比べ物にならない位簡単でした。
大学院入試でも、一般的に多くの方は難関大学の大学院を志望する傾向にあるので、難関大学の大学院に合格したいのであれば、この事は肝に銘じておいた方が良いです。
大体の大学院は過去問を販売している所も多いので、問い合わせて取り寄せてみるのがベストですね^^。
Ⅱ・大学院入試の《英語》の試験自体を、そもそも行っていない所もある。
これは国立大学に多いのですが、大学院入試の作問はかなり手間が掛かります。研究で忙しい教授陣は優秀な学生は欲しいのですが、正直こんな試験問題作成に手間を取られたく無いのが本音です。
故に、自前で《英語》の試験を持たずに、《TOEFL》の成績表で替えている大学院があります。難関国立大学はいまスタンダードになっております。
《TOEFL》には、英語力の“読む”・“書く”・“聴く”・“話す”の全てのスコアが出ますし国際的な信頼性も担保されています。日本ではTOEICや英語検定試験がメジャーですが、国際的にはTOEFLの方がメジャーです。難関国立大学は、難関なだけあって国際的なコンペや研究発表大会もあるため当然レベルもメチャクチャ高いです。だからこれに相応しいくらいの、“読む”・“書く”・“聴く”・“話す”の全ての英語力が欲しいので、このスコアでもって英語の試験結果に替える大学院も多いです。ただ、難関私立大学では自前の英語問題を出題する大学院がメジャーです。
受験しようと思った志望校が、良く調べてみると英語は《TOEFL》のスコア提出で、いまからTOEFL受験すると大学院入試に間に合わない!と言った事の無いようによく計画を立てましょう!
あ、当たり前ですが、《TOEFL》では“読む”・“書く”・“聴く”・“話す”の全てのスコアが出ますが、難関国立大学はこのすべてのスコアがかなり高得点じゃないと(※8割5分~9割程度!)不合格になりますよ♪。
英語が苦手でさらに《TOEFL》も受験必須であれば、志望校を変える方が良いですね^^。
(※【参考】:東京大学大学院経済学研究科・修士課程募集要項:)
( http://www.student.e.u-tokyo.ac.jp/grad/nyushi-m.html )

Ⅲ・とは言っても、入学試験に英語が置かれていない大学院もけっこうあるよ!
↑↑↑のⅠとⅡで書いたのは、大学院の中でも《研究大学院》という一般的な大学院の入学試験の話です。
大学院には他にも種類があって、各業界のプロフェッショナルを養成する《専門職大学院》と、骨太なビジネスリーダーを育成する《ビジネス大学院MBAコース》があります。
これら2種類の大学院入試では、入学試験に《英語》が無い大学院も多いです。例えば、法科大学院の入試で英語が必須というところはそんなにありません(※東京大学・一橋大学では必須です(笑))。
《英語》が置かれていない場合には《専門科目》のみでの受験になります☆彡。
《英語》が無くとも行ける大学院はあります!
Ⅳ・最後に
タイトルでは、英語が出来ないのであれば大学院入試を諦めましょうと書きましたが、これは《研究大学院》の話で、《専門職大学院》や《ビジネス大学院・MBAコース》であれば英語が出来なくとも(※入学後の授業科目履修によれば出来た方が良いですが)入学出来る可能性が十分にあります☆彡。
ご自身の人生設計に合わせて、どの大学院のどの教授の下でどんな研究されたいのかを、よく考えたうえで、現実的・建設的な志望校選びをされて下さいね(^^)。
